2010/07/25

ナナとカオル

こんにちわ。サラマンタ光子です。

遅ればせながらですが、甘詰留太氏の『ナナとカオル』を紹介させて頂きます。
※現在4巻まででております。




















話の内容としては

「主人公の17歳のカオルは、妄想まみれのSM趣味の持ち主。ヒロインのナナはカオルの幼なじみで、成績優秀でスポーツも出来き、生徒会まで所属している文字通りの優等生。ある日のカオルの所持していたSMのエナメルの衣装がたまたまナナの手に入り、ナナが思わず着てしまうところから物語が始まる。その日を境にナナとカオルだけの二人だけ秘密、『息抜き』という名のSMプレイが始まってしまうのであった・・・。」


え〜私、連載誌でもある『ヤングアニマル』を定期的にパラパラと読んでいるんですが、
この『ナナとカオル』という漫画、全くスルーしていたんですね。
「じゃあ、何をキッカケに?」という事ですが、
あるシーンで思わずページを止めてしまったのです。
それは4巻で登場する平手での『お尻たたきシーン』であります。


お尻たたき・・・・。

何度も繰り返されるおしりたたき・・・。

その痛みから生まれる快感・・・。



すげーーーーー!!


いやぁ、初めて読んだときは
驚きと発見が同時にきたって感じでしたね。


そもそもAVとかみてるとよく男優が女優に「いいケツだなぁ(ニヤッ)」と
バックで挿入しながら手でケツを叩いているじゃないですか。

正直、ケツを叩く意味がよく分からなくてですね、自分。

今まで女優さんがケツ叩かれて「ハァッ!!」とか言っているシーンで興奮すんのかな?とか

「このケツはいいケツしてますから!ほーら叩くといい音なるでしょ!このケツの弾力、凄いでしょう!!」といった女優のケツ自慢なのかな?とか。

ケツを叩く事で「締まりでも良くなるのか?」とか。

まぁ単純にケツを叩かれているシーンというのが、なんか滑稽で面白いから「良くわかんねーけど、まぁいいか」という認識くらいで気にもせず生活していたんですが、

『ナナとカオル』を読みましたら『お尻たたき』にもちゃんと意味があったんですね!


世の中の仕組みってこーなっているのか!知らなかったぞ!!


で、ここ最近1巻から買って読んでみたんですよ。
そしたらですね、「世の中の仕組みってこーなっているのか!」のオンパレードなんですね。


そもそも光子はSMというものには一切興味なくてですね。
それこそ『お尻たたき』じゃないですけど、
SMって女性を縛って痛めつける事が好きな変態さん達がやる事であって、

「そりゃ光子みたいなノーマルな人には理解できないよなぁ・・・」

という考えさえも覆すというか、
さらに親切な事に今、言った事を全くそのまま『ナナとカオル』で描いているんですね。

例えば、ひょんな事からカオルとナナちゃんが行っているSMプレイの道具を同世代の館さんという女の子に見つかってしまうんですね。
そしたら館さんがカオルに向かって

「お前はナナさんに何やっているだ!この変態野郎!!」と。

もうね、そりゃぁ普通にみたら『カオル』=変態野郎なんですが、
ナナちゃんがね、カオルを助けるんですね。


ナナ「私は息抜きでこれ(SMプレイ)をやっているの!」
館「えっ?ナナさん、何言っているの?こんなの変態じゃない?」


※以下省略

ナナ「何よ!やった事もないくせに!!」
館「じゃぁ、分かった。私もやってみる!」

カオル&読者「えっ!!」


そういったやり取りから館さんにSMプレイを試してみようとなりましてね・・。

結果、館さんが絶頂に達するんですね。


まじかっ!!


いやぁ、私この漫画を読んでSMというイメージがガラッと変わりましたわ。
変態の方が女性を縛ったり痛めつけたりする、ある意味自己満的なもんだったり、
もしくは痛いのが好きな変態の方がやるもんだと思っていたSM。

いやぁそうじゃなかったみたいです・・・。
世の中、こーなっているのか・・。

さて肝心な内容のお話ですが、
この『ナナとカオル』ですが青春恋愛漫画としても中々の読み応えでありましてね。
カオルは根暗で小心者かつ、ナナちゃんが好きなんだけど「ナナと自分は次元が違うからそもそも釣り合うわけがない。」と勝手に納得している卑屈な高校生なんですね。
だけどそんなカオルもナナちゃんとSMプレイの時は立場上、男らしく強気に攻めないといけないんですね。
だから酷い事を敢えて言ったりするんですけど、なかなか口に出す事が出来なかったり、
調子に乗り過ぎてナナちゃんを本気で泣かせちゃたったり、そこの葛藤が見ていてハラハラもしますし、応援したくもなるんです。

何よりプレイもどんどんエスカレートしていくんですが、
終わった後は必ずナナちゃんに「ナナ、よく頑張ったね」と笑顔で褒めてあげるんですね。

そのシーンに私、毎回泣かされるんですね。

「むしろカオル、お前がよくやったじゃねーか!!」ってね。

またそのプレイの際もナナちゃんの事を考えて、
今回の「お尻たたき」も本当はムチでやりたかったけど、ナナちゃんの事を思うと、それは出来ないと「平手打ち」に変えたり、縄で縛る時も事前に自分で試してみる等、ナナちゃんの事を第一に考えているんですね。

でもですよ、色んなハードなプレイをしているものの、
付き合っている訳ではないので未だキスすらもできていない状況というのが、
なかなか切ないんですよね・・・。

そもそも小心者なカオルはナナちゃんに好きだとバレるのが怖いんですね。

なんか文章、書いているうちになんか泣けてきましたわ・・・。

但し今まで書くの忘れてましたけど、
この作品、半端ないくらいエロいです。

18禁のエロ漫画はよく読むわけではないのですが、
あのお兄ちゃんならいいよ」的な最初からやる気満々感とか、
「ほら、もうこんなになっているじゃないか」と一方的なエグいシーン
など、
読んでいるこっちとしては
「はぁ・・・そうですか・・。」と。

その点、『ナナとカオル』ではちゃんと過程を描いているので面白くもありエロいのです。

さて現時点ではカオルとナナに館さんも含めまして3角関係っぽい展開になってなかなか楽しい展開となっているんですが、この「エロさ」が薄れないで欲しいなぁと思う今日この頃です。

兎に角、本当にエロいです。
そして世の中の仕組みがよく分かる『ナナとカオル』必読です!!

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